はじめに
「できるだけ手数料を抑えて海外送金をしたい!」
「日本に一時帰国するので効率良く買い物をしたい!」
オーストラリア永住者・長期滞在者で、これからWiseアカウントを作ろうか迷っている方へ。今回はオーストラリア居住者としてWiseを持つメリットを分かりやすく解説します。
手数料を最小限に抑える海外送金の仕組みから、海外旅行中のお得な使い方、利息が得られる新機能。物理カードの使い方に加えて、安心・安全な使い方、未成年者用カードの紹介も!
豪州ライフをスマートに、少しでも節約して賢いマネーライフを始めましょう!オーストラリア在住20年の私が実際に利用している方法を交えてお伝えします。これを読めば基本的な使い方に加えてちょっとしたコツなども分かるようになります。
Wise (ワイズ)とは?どんな会社で安全性は?
これからアカウントを作ってみようと考えている方へ向けて、Wiseを一言で説明すると、
「実勢為替レートを使い、余計な上乗せをしない低手数料の海外送金・外貨管理サービス」
そして
「送金実行前にその手数料と着金金額が明確に分かる!」
と伝えたいです。
Wiseに興味のある方なら従来の銀行送金による資金移動に
「手数料が高い」
「着金までに時間が掛かる」
「送金時に手間が掛かる」
と感じている方々もいるのではないでしょうか。
Wiseであればアプリで簡単に送金手続きが完了し、日本へ送金だと数分で着金することもあります。
Wiseは2011年にロンドンで設立された会社で、今では世界の金融当局から認可を受けて運営されているフィンテック企業です。元は「Transfer Wise」という名前でした。銀行による隠れた手数料を排除し、公平で安価な国際送金を実現することを目的に始まった企業です。信頼のできない怪しい金融機関ではありません。
2026年8月現在、世界の140を超える国々へ送金ができるとされています。また後ほど説明するデビッドカードの利用は約230カ国、Visa、Mastercardが使えるほぼ全ての地域で外貨の支払いや現地ATMで現金の引き出しが可能とされています。
初心者が知っておくべきWiseの特徴4つ
特徴1 : 手数料が透明で安い「海外送金」
通常オーストラリアの4大銀行等では海外送金やカード利用時に為替レートに手数料を上乗せしていますがWiseは「ミッドマーケットレート」なので隠れたコストなど上乗せされていなくシンプルで分かりやすいのです。
- 例えば、通貨を両替したり売買したりするときには、「売値」と「買値」があり、2つの価格は同じではありません。
ミッドマーケット・レートとは、この売値と買値のちょうど中間にあるレートのことです。
GoogleやYahoo!ファイナンスなどで表示される為替レートは、一般的にこのミッドマーケットレートが使われています。
例えばGoogleで検索して表示された為替レートが1豪ドル=100円だった場合、Wiseならそのまま送金時の為替レートは100円ですが、銀行で送金すると1豪ドル=96円だったりします。これが一般的に銀行が“送金手数料とは別に”取っている見えない手数料です。利用者が後になって「よくわからないけど、なんか差し引かれてるなぁ〜」と感じる”隠れコスト”だったりします。

この記事を書いている時点でWise公式サイトで1,000ドルを送金したと想定してみました。比較画面のスクリーンショットを見てみると、銀行では手数料が0.00ドルと表示されているところもありますが、その分為替レートの表示額がWiseよりかなり不利な金額になっていますので、最終的な受取人の額に違いが出ています。
加えてこのスクリーンショットに書かれていない非常に重要なことを追記します。
それは「銀行送金で発生する2つの隠れた手数料」です。一般的な銀行で海外送金をすると画像にある「Transfer fee (送金手数料)」以外に、「中継銀行手数料」と「受取銀行手数料」が差し引かれます。この金額は送金を仲介する銀行(中継銀行)と受取側の銀行によって金額が違うので正確にわからないというのが現実ですが、おおよそ数千円が差し引かれ、相手側の口座に着金することになります。
Wiseがとても透明性があり、分かりやすく隠れコストがないと言われる理由があるは、この中継手数料が完全に0円で、送金する前に最終的な着金額が明確に分かるからなのです。
ここがWiseが得意とするところであり、Wiseならではの仕組みです。
ここからもう少し詳しくWiseの仕組みを説明します。
Wiseへ送金を依頼するとWiseが日本に持っている銀行口座から送金者が指定した日本の口座へ「日本国内での振込」として振込処理をします。受取側の銀行からすれば「日本国内から振込されただけ」に見えるため、海外送金特有の受取事務手数料が発生しないのです。
従来の銀行のような”送金の中継”という仕組み自体がなく”仲介手数料”といった概念がありません。
特徴2 : オーストラリアでの「普段使い」が便利
マルチカレンシー口座
Wiseの大きな特徴のひとつが、このマルチカレンシー口座です。1つのアカウントで40以上の通貨を保有・管理できるため、複数の海外通貨をまとめて扱えます。また、レートの良いタイミングを見て、アプリ上でミッドマーケット・レートによる両替を簡単に行うことができます。
オーストラリアにお住まいであれば通常は豪ドル口座に資金があると思います。両替しておきたい通貨の口座を簡単にアプリ内で作成できますので、両替レートがいい時にアプリ内で簡単に両替し保持しておくことができます。
将来海外旅行やオンラインショッピングで海外通貨を利用する場合はタイミングをみて、事前に両替しておくことができます。そして旅行をした時、現地でその現地通貨を利用します。両替したタイミングが良ければお得に利用することができます。両替は旅行のタイミングでする必要はありません。
オーストラリアの銀行同様に現地口座が持てる
オーストラリア国内の他の銀行同様、アカウントを作成すれば口座番号(BSBとAccount Number)が発行されるので、普通に給与の支払いを受けたり、国内送金の受取として手数料無料で受け取ることができます。
PayID / Oskoによる高速チャージが可能
PayIDを利用したWiseアカウントへの入金を行えば、土日・祝日でも数秒で完了することを意味します。一般的な銀行の営業時間などを気にする必要はありませんし、他人からPayIDによる受け取りも直ちに可能なことを意味します。
- PayIDを使えば口座番号の詳細を相手に教える必要がないのでセキュリティ面で安心感があります。
- 相手に「電話番号送って!」なんて一言でやり取りができますので超便利。
- 受取人の電話番号かメールアドレスを入力し、実際に処理確定をクリックする前に相手の名前が表示されるので送金間違いを防ぐことができます。(これ重要!)
Apple Pay / Google Pay に完全対応
オーストラリア居住者アカウントならApple Pay / Google Payに対応しているので、スマホだけで決済が可能となります。(ちなみに2026年7月時点では、日本在住者としてWiseアカウントをお持ちの方はApple Payのみ利用可能のようです。)
Wiseでアカウントを作成するとアプリでデジタルカードが発行されますので即座に使用できるのがとても便利です。物理カードが郵送されてくる前に利用を開始することができます。
残高に対して利息が得られるオプションがある
これは口座開設後の方に向けた補足のお話となりますが、Wiseのオーストラリア居住者口座ではアカウント内の豪ドル・米ドルに対して金利がつくオプションを選択することが可能です。記事筆頭時では豪ドルであれば年率3.68%となっています。仕組みはWiseを通して政府から保証されているファンドに投資することになります。ファンドの特性から低リスクなので資金の価値がマイナスになる可能性は低くなっています。
ここでの投資はお金を増やすため、というより「銀行に預けてるより金利がいいから預けておこうかな。」くらいの感覚で1ドルからできる投資メニューみたいなものだと感じます。投資した資金はいつでも取り出せ、日頃の支払い資金として使うことも可能です。
いづれにしても投資は自己責任ですので、実際に利用する際には必ず内容を確認して投資してみましょう。管理手数料や売買手数料も当然発生しますので、納得してから利用してみてください。私自身は利用していませんが、もし将来使ってみたらまたレビューしてみたいと思います。
特徴3 : 海外旅行で現地通貨をお得に使える
現地通貨の利用で手数料無料
ここでは私が日本へ一時帰国した時に利用した経験をお伝えします。
先にお伝えしたWiseアプリ内の「マルチカレンシー口座」の利用により、日本帰国中の支払い処理は、事前に為替レートの良い時に豪ドルの口座から日本円口座に換金しておいた日本円口座からの支払い処理になります。
その際、Wise最大のメリットと言っても良い「手数料がゼロ!」と言うことです。つまり日本国内で日本居住者が日本の銀行のデビットカードを使うのと同じ状態となります。
もしオーストラリアで発行されたクレジットカードだと一般的に海外事務手数料として2%〜3%の料金を取られます。一部のクレジットカードでは手数料と表記しているカードもありますが、為替レートがWiseのミッドマーケットレートより不利なレートとなっています。
加えてクレジットカードだと請求書が来るまで確定レートが不明瞭ですが、Wiseだと決済前にをのレートが分かりますので透明性にも優れていると言えます。
スマート両替機能
スマート両替機能というのは支払いの際に現地通貨がない場合や、現地通貨の残高が足りなくなっても自動的に最も手数料の安い通貨から引き落としされるという仕組みです。(Wiseのアカウント内で複数のマルチカレンー口座をお持ちであれば、自動的にそれらの口座から最もお得な通貨を瞬時に選び出し、そこから支払いがされるという賢い機能)
さらにアカウントにある通貨の両替手数料が同じであれば最も為替レートの良い通貨を使用するため、最大限お得に利用が可能です。
特徴4 : 物理カードならではの活用法
海外でも無料で現金引き出し
海外旅行中には下記内容にてATMからの現金引き出し手数料が無料となっています。
2026年5月1日から
オーストラリア居住者口座をお持ちであれば、毎月AU$400までは出金手数料ゼロ!
AU$400を超える金額には2.69%の手数料が適用されます。
ちなみに2026年4月30日迄は
毎月2回までのATM出金で最大AU$350までは出勤手数料がゼロでした。
それ以降は出金毎に手数料が1.5%掛かり、AU$350を超える金額に対して1.75%の手数料も請求されていました。
新しいルールでは月に何回引き出してもAU$400までは手数料が無料な代わりにAU$400を超えると以前より手数料の割合が増したという感じでしょうか。
ATMを利用する時は「ATM設置者側が設定した利用手数料」が別途発生します。これは設置者により金額にばらつきがありますので注意が必要です。皆さんは今まで意識してATMの機械を選んで利用してましたか?
「ATM Fee Saver」のようなアプリを利用することでMap上でATMの場所が瞬時にわかり、その手数料を比較できるので、自分が今いる場所から一番利用手数料のお得なATMを見つけて利用してみるのがおすすめです。
ATMでの現金引き出しには物理カードが必要ですが、それ以外にもカードを持つメリットがあります。
例えば物理カードでしか決済が出来ない店舗などに遭遇した場合には安心して支払い処理をすることができます。
希にですが百貨店やレストランでの支払い時に店員さんが一時的にカードを手に取ったりする場合がありますが、この度に携帯電話内のデジタルカードを相手に手渡すのは不安になると思います。このような場合にも物理カードを持っていると安心できます。
もし滞在先のATMや支払い処理の際に自国通貨か現地通貨を選択する必要がある場合は必ず滞在先の現地通貨を選択しましょう。そうすることで現地手数料が無料になります。
私は日本へ一時帰国する際などはあらかじめ両替レートのいいタイミングでWiseアプリ内で豪ドルを日本円口座へ両替していました。これによって両替手数料を最小限にしておき、日本旅行時にはWiseのカードで現地通過払いを選択しました。間違って自国通貨を選択すると利用するATMによっては両替処理をしない時に比べて6%以上もの手数料を取られることがあるようです。あらかじめ両替して常に現地通貨で支払いすることをお忘れなく。
Wiseを安全・安心に使いこなすコツ
(凍結機能やバーチャルカード)
ここでは、普段からWiseを愛用している私が、特に安心感を持っているポイントをご紹介します。
カードの凍結・解除がアプリでかんたん!
私は普段カードを使わない時は携帯のアプリからカードを凍結状態にしています。これが簡単にできてしまいます。これで不正利用を防止することができます。
自分が使うタイミングで凍結解除し、それ以外は凍結しておく事で安心て利用することが可能です。
もちろんカードの盗難にあった場合なども有効です。カードを凍結している限りそのカードは利用できません。カードの再発行手続きを行い、新しいカードが発行されると古いカードは永久に使うことができないので安心です。
🎉🎉デジタルカード(バーチャルカード)をアプリ内で作っておく!
私がWiseを使い始めてから🎉一番気に入っているのがこの機能です。
どんな機能かというと、Wiseを申し込んだ時に作成されるアプリ内のデジタルカードは物理カードと同じカード情報を持っています。つまり番号や有効期限が同じという事です。
この後Wiseではアプリ内でバーチャルカードなるものを作ることができます。アプリ内で「カードを取得する」を選択すると「デジタル」と表示されるので選択、アプリ内ですぐに新しいデジタルカードを作成することができます。もちろんこのカードにはアカウント作成時に作られたカードとは別にカード番号や有効期限、CVVなどが付与されます。
デジタルカードなのでオンライン決済、Apple PayやGoogle Payなどのモバイルウォレットに入れて使うことも可能です。
怪しげな海外のオンラインサイトやあまり信用できなさそうなオンラインショッピングサイトで私はこのバーチャルカードを利用します。理由はこのバーチャルカードは作った後、利用した後、すぐに削除することが可能なので、仮にカード情報が漏れたとしても被害を防ぐことができるからです。
もう少し詳しく私の使い方を紹介すると、Wiseアカウントで日常使いをするならバーチャルカードではなく、本来契約した時に作成されたカードを利用して給与の受取やサブスクリプションの支払いをするのがおすすめです。支払い作業が自動的に発生する場合、凍結や解除を手動で行うのは現実的でないからです。
その上でバーチャルカードを作っておき、そちらでは1回限りのオンラインショッピングや、旅先でカード番号を一時的に相手に伝えないといけない場合(ホテルの宿泊など)、また先のとおり、あまり信用できなさそうなオンラインショッピングサイトで利用します。そして基本的には常に凍結状態にしておきます。
これでとても安全で安心してWiseを使うことが可能です。
さらに!このバーチャルカードのすごいところは3枚まで同時に持つことが可能で、1日に3回まで削除と交換が可能なのです。(これは本当にすごい機能です!)
アカウント作成時のカードだと物理カードと紐づいていますし、削除してまた作成なんて簡単にはできないので、これは本当に重宝しています。私はWiseでアカウントを作成した当時はこの機能の事を知らなかったのですが、長年利用してきた経験から「この機能のためだけにWiseを利用してもいい!」と思えるほど利用しています。
Wiseが海外送金や海外旅行にとても便利なのはもちろんですが、こんな普段使いができるので使わない手はないと思います。
家族で活用! 未成年用デビットカードを作ってみた
これもオーストラリア居住者ならではの機能の1つです。6〜17歳向けの「Young Explorerカード」という物理カードを申請して使うことができます。
我が家もこの年齢に当てはまる子供がいますので先日オンラインで申請してみました。この記事のトップの画像に写っているのがそれです。まずは未成年者用カードの制限についてまとめてみました。
- 現地口座情報の取得不可
- 自分で資金をチャージできない
- ATMでの出金不可
- 月額最大999ドルまで使用可(それ以上は不可)
- 12歳以下のApple Pay / Google Payの利用不可
- アプリ内で自分の利用履歴と残高確認のみ閲覧 (親の口座詳細などは見れません)
- 利用限度額や利用停止などの操作 (親のアカウントからのみ操作可)
なぜこのカードを申請しようと思ったかと言うと、我が家は小学校の低学年と高学年の子供がいます。ある時子供が「学校で◯◯ちゃんが、カードでジュース買ってるんだよ!」なんて言ってたのです。
初めは「えっ!?」って思ってましたが、どうも子供に現金ではなくカードを渡している親がいるようです。もちろん子供用カードだとは思いますが。今や小学生の低学年でもカード決済する時代になったのか・・・。なんて時代の変化にびっくりしたり、「そんな必要あるぅ?」なんて思っていました。
そんな事があったと頭の片隅にありつつ時が過ぎていったのですが、ある時Wiseのアプリにログインしているとトップページに「未成年用WISEデビットカード」という広告を見つけて、我が家も上の子がもうすぐ中学生になるし。なんて思った訳です。そこで先日このカードを注文する流れになりました。
まだそれほど使い込んでないのですが、現時点で私たち両親が感じていることは・・・
- 親は1日の利用限度額も設定できます。これもいいアイディアだと思いました。トータル1ヶ月で999ドルしか利用できないのですが、これ以下にすることも可能です。
- VISAデビットカードとしても利用できるので、当然オンラインゲームの支払いにも利用できます。かといってゲームの課金に全振りされてもなぁ・・・。
- 近々日本へ一時帰国予定なのですが、ここでこの子供のカードが威力を発揮します!
親がWiseのカードを利用するメリットと同じ恩恵を受ける事ができます。レートのいい時に日本円に両替しておき、その日本円を子供のカードへチャージしておきます。子供のカードもマルチカレンシーを保持できるのです!🤩
中学生くらいになると日本では子供達だけで外出することもあるだろうし、そんな時にこのカードを持たせると最も良い為替レートで手数料もなく買い物等できるということです。 - VISAデビットカードですから子供用とは言え12桁のカード番号や有効期限、セキュリティーコードもあります。
我が家は最近親がこのカードを使ったりもしています。理由はクレジットカードやデビットカードの盗難による被害が増加していて、カード自体は盗まれていないのに被害にあって大変だった友達もいました。被害にあったら本当に困る銀行口座と結びついているカードは使うのを避けようと思ったのです。
現実には「未成年用デビットカード」を必ずしも子供が使わないといけない。と言うことではありませんので他にも便利な使い方ができそうだと思っています。
おわりに : お金管理をスマートに
今回はオーストラリア居住者の目線でWiseの活用法や未成年用デビットカードの使い方など、私の体験を元にご紹介しました。
実はWiseの事を書こうと思った当初は未成年用デビットカードの事は知らなかったのです。数ヶ月前に申し込みをしてまだ本格的に使っていませんし、今後日本へ一時帰国をした際の利用体験なんかも伝えていければと思っています。
キャッシュレス化が進む時代で、私が子供の時とはお金の扱い方も大きく変わっていると思います。そんな中で安全に安心して使える方法を考えることも必要なんじゃないかと、この記事を書いててふと考えてしまいました。グローバル化も進んでいるし国を超えてお金を賢く管理するのに少なくともWiseは向いていると思います。
今回も最後まで読んでいただいてありがとうございました!

